なでしこリーグ2017シーズン(4) 前半戦回顧と後半戦展望




なでしこリーグ2017シーズン(4) 前半戦回顧と後半戦展望

なでしこリーグ開幕前の3月に展望記事を以下の通り書いたがカップ戦終了・リーグ戦再開のタイミングで、前半戦の回顧と後半戦の展望を言い訳まみれで書いてみる。

展望:なでしこリーグ2017シーズン(1) スケジュール
展望:なでしこリーグ2017シーズン(2) 1部チーム動静
展望:なでしこリーグ2017シーズン(3) 1部・2部順位予想他

結果が出たリーグカップとチャレンジリーグについてまず書いて、リーグ戦は動静を押さえつつ展望含みになるので後回し。黄色い枠が開幕前の予想をまとめて再掲したもの。

○1部
・2017プレナスなでしこリーグカップ1部
  • Aグループ:日テレ、AC長野、新潟L、ジェフL、ノジマ

一応、日テレとAC長野。日テレは代表活動が微妙に影を落とす。AC長野は若手主体で臨めば昨年同様2位取れない可能性があり、その場合は新潟Lが浮上。

  • Bグループ:I神戸、マイナビ、伊賀FC、浦和、ちふれ
こちらはI神戸が先に抜けて、マイナビに勝てていない浦和がどう克服するかが焦点。
最終的には日テレが優勝。
  • 結果:Aグループから日テレとジェフL、BグループからはI神戸と浦和が勝ち抜け。準決勝に代表活動(アメリカ遠征)がカブったのは想定外だったが、微妙どころかもろに影響した1位チームの日テレとI神戸が敗退、そしてPK戦で勝ち上がった浦和も決勝では代表組が総じて低調で、アメリカ遠征に一人も招集されなかったジェフLが優勝って、どんだけ代表活動のピーキングって調子持っていくんだよ。

 

  • コメント:Aグループは混戦気味で結局初戦に同じく代表活動があったジェフLが日テレに勝った分の勝ち点で2位確保した。新潟Lの方を上に見ていたが、左山の離脱(6/24以降)を機にズルズルと後退した形。

Bグループに関しては浦和はやっぱりマイナビに勝てなかった(2分け)が、I神戸に勝ち越して解決。

 

○2部
・2017プレナスなでしこリーグカップ2部
Aグループ:コノミヤ、S世田谷、F日体大、ニッパツ、オルカ
Bグループ:湯郷ベル、C大阪堺、愛媛L、ハリマ、吉備国大
コノミヤが「東」に区分されるのは驚きの西高東低だが、F日体大とC大阪堺の決勝でC大阪堺の優勝。
  • 結果:こちらは1部と違って今年は準決勝をやらないで東西1位抜け同士での決勝。F日体大とC大阪堺の決勝になり、62分にC大阪堺が先制したが5分後にPKを与えてしまい1-1のドロー。PK戦決着はPK2回目の嶋田が外してしまい、C大阪堺優勝で予想通り。

 

  • コメント:勝ち抜けはリーグ戦の結果がそのまま反映すると考えて両者を選択したまで。PK戦勝ちの辛勝だったがF日体大は後述の「勝負弱さ」が出たのではないか。そうそうセレッソさん、乗松復帰するまで脇阪麗奈ください。
○チャレンジリーグ
さすがにバニーズが勝ち上がるような気がするが昨季の順位決定戦が案外過ぎたので、大和Sとアンジュ、静産磐田ボニータまで差は無いか。
  • 途中経過:リーグ戦の日程を終えて、9月から順位決定戦へ。1位~4位決定戦は東から十文字と大和S、西からはバニーズと静産磐田ボニータ。念のため書くと1位が自動昇格、2位は2部9位と入替戦。ただ、”「なでしこリーグガイドライン」の認定を受けている”かどうかは不明。十文字のホームスタジアムは十文字大で大丈夫なのかが気になる。

 

  • コメント:なぜ西のチームを3つ書いたのか意味不明だが(苦笑)、アンジュは結局西4位。今季昇格の十文字がいきなり1位は読み切れなかった。3回戦総当たり15試合とはいえ、一気に消化してしまう日程だけに、戦力ダウン等がなければ昇格の勢いを維持できたのか。

常盤木(東3位)と、9位~12位決定戦に回っているac福島の位置に時代の移り変わりを感じるが、つくばかなあ(何)。興味ないけど公認後援会とモメたアンクラスも公式サイトが謎の右クリック禁止なのとともにいじっとく。

○1部
・2017プレナスなでしこリーグ1部
優勝は浦和。ショートカウンターで活路を開く。近年3位以下が無い日テレが2位。AC長野が3位。ここまでは団子状態。4位から6位の中位はI神戸、新潟L、マイナビ。7位はかろうじて伊賀FCでノジマが8位。入替戦の9位がジェフL、10位はちふれ。
予想 順位 チーム名
浦和 1 日テレ 23 +18
日テレ 2 I神戸 20 +8
AC長野 3 AC長野 18 +10
I神戸 4 マイナビ 18 +1
新潟L 5 浦和 16 +8
マイナビ 6 ジェフL 15 -3
伊賀FC 7 ノジマ 13 -2
ノジマ 8 新潟L 8 -11
ジェフL 9 伊賀FC 5 -8
ちふれ 10 ちふれ 4 -21

浦和の優勝位置はまあともかく新潟Lの位置を読み違え。「次世代の底上げが不透明」という表現をしたがそのあたりか。シーズンオフの状況からジェフLを低く評価したが、得点力は10試合で10点と見立てどおりも、1点差ゲームの競り合いをいくつか制して浮上した。

以下、チームごとの動静含みのコメント

  • 1位:日テレ(勝ち点23、+18)

若い衆に海外志向があるのかないのかあるならいつ行くのかさっぱり分からないが、とりあえず動きなしでつまらない。一時的に首位を譲ることもあるだろうが、このまま優勝でなおさらつまらない。DF村松が左膝前十字靭帯損傷で今季絶望。

  • 2位:I神戸(20、+8)

退団:4/17:齊藤夏美(湯郷ベル)
加入:7/1:岩渕真奈(バイエルン・ミュンヘン)

岩渕の加入記者会見記事内に「復帰の目途については8月9月を目標」とある以上のことは何とも不透明。中盤を駆け回る中島が左サイドに出る場面が多いため高瀬を右SBに置いて右へ振り直すのに効果が見られたもののまだチームは若く、代謝の途上にある。いつまで経っても解消しないCBの不安定感を他チームがもっと衝ければいいはずだが。あ、INAC TVはネーミングはともかくアウェイでもやるそのお強引さだけは褒めておくが、できればダイジェスト版も作ってくれませんか。あと地方巡業の数を減らして下さい。

  • 3位:AC長野(18、+10)

退団:7/1:横山久美(1.FFCフランクフルト[独])
退団:7/7:本藤理佐(アンジュ)
加入:7/1:中野真奈美(マイナビ)

後半戦のポイントは横山不在時の得点力に尽きるだろう。7/1以降のカップ戦成績は1勝2分1敗。FWは泊と山崎に託して中盤にマイナビ離脱の中野を入れたが、生え抜きの若手からもう1人、2人レギュラー取るくらいでないと苦しい。

  • 4位:マイナビ(18、+1)

退団:5/14:中野真奈美(AC長野)
加入:4/9:カトリーナ ゴリー(ブリスベン ロアー[豪])

開幕後にオーストラリア人選手をもう一人取ったが、なぜか外部からは突然と映る退団劇が起こるお家芸が今季も発生。その中野と有町でリズムを作っていたレベルにはとても到達していないのだが先日のアメリカでの4ヶ国トーナメントは優勝したね、オーストラリア。どの国強化してるんだか。川村が抜けたところも普通にマイナスで、それなのになぜ浦和は勝てない!?

  • 5位:浦和(16、+8)

加入:6/1:安藤梢(SGSエッセン[独])

安藤の電撃復帰後、無敗の怪(?)進撃でカップ戦決勝に進んだが詰めが甘くて敗戦。開幕時4-2-3-1で菅澤1トップはお蔵入り。安藤がいくらタフでもヨーロッパ時間の延長ではそろそろガス欠を起こす頃でどこかで見極めないと、猶本同様聖域ばかり増えてチームづくりが進まない懸念が先走る。それでも石原体制初年度で自信を取り戻しつつある過程なのであまり欲張れないか。見事にチャンスをつかんだ木崎は昨年選考対象になっていないだろうから新人賞当確であろう。塩越はもっと頑張れ。

  • 6位:ジェフL(15、-3)

退団:6/1:保坂のどか(コノミヤ)
退団:7/1:山根恵里奈

前述の通り火力不足は否めないが代わりに勝負強さを発揮して初タイトルを引き寄せた。正GK代わったのも良かったんですかね(棒読み)。正直、リーグ戦の優勝には苦しい位置での再開だが故障者が出なければもう少し浮上しそうな勢いはある。

  • 7位:ノジマ(13、-2)

退団:7/16:ジェネヴィーヴ・リチャード(オリンピック・マルセイユ[仏])
期限付き移籍:8/16:正野可菜子(→ニッパツ)

1部初年度は引き分けを拾って残留圏内キープ。サブGKどうする?

  • 8位:新潟L(8、-11)

守備の要、左山の長期離脱だけが原因ではなかろうが、よもやアベック降格の位置は不本意だろう。秋から調子を上げて皇后杯がピークのリズムに今年も乗ってくるならもう少しやれるはずだし8/12のTMでマイナビに3-0は唯一の明るい材料。

  • 9位:伊賀FC(5、-8)

こちらも明るい材料に乏しく、リーグ戦ではちふれからしか勝ち星を挙げていない。カップ戦ではそのちふれに1敗1分で、再開後直接対決もまぁ大丈夫ですよね?

  • 10位:ちふれ(4、-21)

加入:5/12:染矢海優(尚美学園大)[特別指定]
加入:リーグ戦再開~:ジャクリン サウィッキ
加入:リーグ戦再開~:ニノシュカ ラブサットスミス

浅野の離脱によっていろんな意味でGK駒不足が発覚してからあわてて近隣の大学生を特指補充。後半戦に向けて謎のエージェントを使って前回はニュージー今回は北米系の微妙な経歴の選手を集めてくるという不審な挙動。いろいろとネタ供給はありがたいが、再開後初戦が伊賀FC戦、新潟L戦も残しているので可能性を一応残しているとはいえ、早々に今季終了が決まるだろう。

○2部
・2017プレナスなでしこリーグ2部
降格2チームがともに大量退団&新監督ではほぼ別のチームなので、昨2016シーズン3位のC大阪堺と8位ながら代表選手を擁しカップ戦優勝のAハリマを上位に予想する。力ではF日体大だが勝負に甘く3位まで。湯郷ベル4位、愛媛L5位、オルカ6位、ニッパツ7位、S世田谷8位まで団子状態。吉備国大とコノミヤで残留争い。
予想 順位 チーム名
C大阪堺 1 F日体大 24 +15
ハリマ 2 C大阪堺 21 +18
F日体大 3 オルカ 17 +6
湯郷ベル 4 ハリマ 16 -1
愛媛L 5 愛媛L※ 15 +3
オルカ 6 S世田谷 14 +2
ニッパツ 7 湯郷ベル 11 -7
S世田谷 8 ニッパツ※ 11 -8
吉備国大 9 吉備国大 8 -7
コノミヤ 10 コノミヤ 3 -21

※愛媛Lとニッパツだけ11試合消化、他8チームは10試合消化の暫定順位。

大体当たってるよね(爆笑)。F日体大がさすが昇格請負人の伊藤と荒川のおかげか無敗の折り返し。セレッソがピタッとつけてのマッチレースで関カレ始まる9月以降の逆転に私は諦めてません(何)。ハリマがセレッソに2戦とも叩きのめされて3位グループに吸収されたままなのが案外。オルカは火力不足を補うため来季1部選手を大量に引っ張るんじゃないの、と下衆の勘ぐりも2部初年度で手応えはつかんでいるはず。S世田谷はもはやいじるのも痛々しい感じで今回はスルーしとく。コノミヤは3部制になって初の2季連続降格ほぼ決定。

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年間回顧はこちら。

なでしこリーグ2017シーズン(5) 年間回顧

 

展望:なでしこリーグ2017シーズン(1) スケジュール

展望:なでしこリーグ2017シーズン(2) 1部チーム動静

展望:なでしこリーグ2017シーズン(3) 1部・2部順位予想他


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投稿者: にっき

全部浦和が悪い。全競馬場・競輪場踏破目指して時々旅打ち。競りは好きだが斜行は嫌い。京王閣で聞いた「後ろ見てねえで前踏め!」という野次の通り生きていく。基本は乗り鉄。関本玲花おじさん見習◇。雲ゆえの気まぐれ。ちゃんとして!今度泣かす。