なでしこリーグ2018シーズン(4) 前半戦回顧と後半戦展望




なでしこリーグ2018シーズン(4) 前半戦回顧と後半戦展望

なでしこリーグ開幕前の3月に展望記事を以下の通り書いたがカップ戦終了・リーグ戦再開のタイミングで、前半戦の回顧と後半戦の展望を言い訳まみれで書く、という昨2017年と同じ趣向。

展望:なでしこリーグ2018シーズン(1) スケジュール
展望:なでしこリーグ2018シーズン(2) 1部チーム動静
展望:なでしこリーグ2018シーズン(3) 1部・2部順位予想他

結果が出たリーグカップとチャレンジリーグについてまず書いて、リーグ戦は動静を押さえつつ展望含みになるので後回し。黄色い枠が開幕前の予想をまとめて再掲したもの。

○1部
・2018プレナスなでしこリーグカップ1部
Aグループ:日テレ、浦和、新潟L、ジェフL、F日体大
Bグループ:I神戸、マイナビ、AC長野、ノジマ、C大阪堺
今回はグループ1位同士が一発勝負で優勝を決める方式。グループリーグ期間中における海外遠征での不在はもちろんのこと、ピーキング含めて代表活動の影響を受けそうなチームは推せないので、浦和とI神戸の決勝でI神戸の優勝。次位候補は日テレとAC長野。
  • 結果:Aグループから日テレ、BグループからはI神戸が勝ち抜け。終わってみれば前半戦の1位と2位。決勝は1-0で日テレが勝って優勝。

 

  • コメント:Aグループは浦和が引き分けでポジションを悪くして直接対決で逆転負けの勝負弱さ。Bグループに関しては監督交代したマイナビが2位に入った。早々に日テレの首位が決まって残りが消化試合化してしまい興行的にはいかがなものかという課題が残ったけれど、そもそも決勝戦の入りが1,553人(西が丘)だった(涙。

 

○2部
・2018プレナスなでしこリーグカップ2部
Aグループ:ちふれ、オルカ、ニッパツ、S世田谷、静産磐田
Bグループ:伊賀FC、愛媛L、ハリマ、湯郷ベル、バニーズ
リーグ戦の順位通りの結果に落ち着くと見て、ニッパツとハリマの決勝でニッパツの優勝。紛れても東高西低は動かず、Aグループ(東)の1位がカップ優勝。
  • 結果:こちらも東はS世田谷、西は伊賀FCの前半戦順位なりの決勝。S世田谷が先制したが森仁美の恩返し弾で逆転され4-1で伊賀FCの優勝。

 

  • コメント:共に1位は順位なりだったが2位以下はそうでもなく、オルカと湯郷ベルが2位。伊賀FCは勝ちながらも失点が多く愛媛Lも別のチームのような成績だったのが謎。
○チャレンジリーグ
東は十文字と大和Sで大丈夫だろうが、西は予想が付かない。さすがに吉備国大はここまで落ちればという気もするが終わってみればセレッソだったりして。1位で昇格するのは十文字。
  • 途中経過:リーグ戦の日程を終えて、9月から順位決定戦へ。1位~4位決定戦は東から大和Sと十文字、西からはアンジュとac福島。東で出だし良かったNORDは勝ち点差1で3位へ転落、西の2位争いも熾烈で最終節にac福島が吉備国大を下して勝ち点では並びながら2位に浮上してフィニッシュ。念のため書くと1位が自動昇格、2位は2部9位と入替戦。

 

  • コメント:東の1位2位は入れ替わってはいるが的中。昇格レースもこのいずれかの勝ち上がりか。



○1部
・2018プレナスなでしこリーグ1部
10位はF日体大。これまでの実績から「万年中位勢」としてまとめた、マイナビ・新潟L・ジェフLの3チームをセレッソとノジマが越えられるかどうかが最大の焦点で9位マイナビ、8位新潟L、7位セレッソ、6位ノジマ、5位ジェフLとしておく。(ここまでは混戦でジェフLが9位でも違和感なし。)そこから少し差があって4位I神戸と3位AC長野で競り合い、後半失速予定の日テレが2位。優勝は浦和。
予想 順位 チーム名
浦和 1 日テレ 20 +10
日テレ 2 I神戸 19 +15
AC長野 3 ノジマ 19 +6
I神戸 4 浦和 18 +7
ジェフL 5 AC長野 14 0
ノジマ 6 ジェフL 13 +1
セレッソ 7 新潟L 11 -3
新潟L 8 マイナビ 6 -10
マイナビ 9 セレッソ 4 -14
F日体大 10 F日体大 2 -12

4チーム抜け出しの予想にAC長野とノジマが入れ替わったが、4チームが6勝で並ぶ混戦状態で後半戦へ。浦和の試合内容はパッとしなかったが逆転優勝の可能性はまだあると思いたい。再開(9/8・9)までまだ日数があるが、目を引く補強は横山久美の復帰程度で注目すべきはフランスでのU-20W杯、インドネシアでのアジア大会代表招集組のコンディショニングか。

以下、チームごとの動静含みのコメント

  • 1位:日テレ(勝ち点20、+10)

昨季同様、若い衆に海外志向があるのかないのかあるならいつ行くのかさっぱり分からないが、とりあえず動きなしで相変わらずつまらない。代表招集者が多かった点に注目だが、派手さはなくてもきちんと勝ち点を積み上げられるチーム力に揺るぎはないか。

  • 2位:I神戸(19、+15)

守屋の長期離脱で羽座は定着できるか。6勝のうち4点差勝利が3回あった分で重ねた得失点差が最後の最後で活きる可能性がある。

  • 3位:ノジマ(19、+6)

3位折り返しは驚きだがベレーザと引き分けたのは大きかった。南野と田中萌の前線は安定稼働。懸念はDFの警告累積。

  • 4位:浦和(18、+7)

6年半チームの中心に据えていた猶本が移籍。FWは余り気味なのに中盤がさらに薄くなったが、ポジションコンバートを含めてどう転換を図るかが最大のポイント。ただここまでの所作を見る限り、戦術面の引き出しは少なく、拮抗したゲーム展開になると動けなくなる悪癖があって交代策も下手なので劇的な変化を望むのは無理か。太、帰ってきてくれ。

  • 5位:AC長野(14、0)

横山が復帰するがヨーロッパ時間のリズムからの延長ではアジア大会パスしてもガス欠を起こすのは必至。そこはともかく中盤の活力がもう一つの印象。

  • 6位:ジェフL(13、+1)

8得点7失点で昨季同様守り勝つか引き分けて勝ち点を積み上げたこの順位。ユース昇格組が壁にぶつかっている感は浦和でもみられる症状。

  • 7位:新潟L(11、-3)

下はしっかりつくって残留圏内キープ。代謝が進まない点は数年前から指摘している通り。

  • 8位:マイナビ(6、-10)

1部所属チームで唯一監督交代の手を打った。ともあれこの位置は予想通りで現9位のセレッソに食われれば入れ替え戦の位置まである。

  • 9位:セレッソ(4、-14)

U-20組のコンディショニングが心配だが、前述のマイナビ戦ホーム(9/30)が山場。加えてもう1、2試合で勝ち点を積みたい。

  • 10位:F日体大(2、-12)

なでしこリーグの枠組みに参戦する大学チームがさらにその上にトップチームを積み上げなければならない現実と限界か。それでもサテライトチーム・下部組織による都県リーグなどへの参加や地域交流は収穫があるはずで、有力高校やクラブユースから集めてくるだけのチームとは一線を画した評価は受けるべき。

○2部
・2018プレナスなでしこリーグ2部
ニッパツの優勝と読む。オルカが2位、選手の能力ではちふれだがフロントと監督が変にいじるせいで3位まで。同じく1部経験者を取って巻き返すハリマが4位。2年連続勝ち点29の愛媛Lと同23(6勝5分7敗)のS世田谷は2部の分水嶺、ここを越していけば1部が見えてくる、というわけで5位と6位。そこを逆に下っていくイメージで、「精神一到」の伊賀FCが7位。8位バニーズ、9位静産磐田で、自動降格は湯郷ベル。
予想 順位 チーム名
ニッパツ 1 伊賀FC 21 +13
オルカ 2 愛媛L 17 +6
ちふれ 3 ニッパツ 15 +5
ハリマ 4 S世田谷 15 +3
愛媛L 5 静産磐田 11 +2
S世田谷 6 オルカ 11 0
伊賀FC 7 ちふれ 11 -3
バニーズ 8 ハリマ 11 -3
静産磐田 9 バニーズ 6 -13
湯郷ベル 10 湯郷ベル 3 -10

うーん難しいね。愛媛LとS世田谷との位置関係でオルカとちふれにハリマの3チームセットで下、伊賀FCが上も上という前半戦の折り返し。私はハリマを過大評価しているのか。ニッパツは故障者が復帰してきて反攻の兆しがあるので期待している。

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投稿者: にっき

全部浦和が悪い。全競馬場・競輪場踏破目指して時々旅打ち。競りは好きだが斜行は嫌い。京王閣で聞いた「後ろ見てねえで前踏め!」という野次の通り生きていく。基本は乗り鉄。関本玲花おじさん見習◇。雲ゆえの気まぐれ。ちゃんとして!今度泣かす。